「ミニマリスト」という暮らし方について
▼「ミニマリスト」とはどういうライフスタイルか
「断捨離」という言葉が流行したことにより、できるだけモノを持たない生活というスタイルが注目をされるようになりました。
私達の身の回りには非常に数多くの品物があり、テレビやネットを見ていると人並みの生活をするためには毎日たくさんの買い物をしなければいけないような気持ちになってしまいます。
しかしよくよく考えてみれば生きるために必要な品物というのは決して多くはなく、最低限度の品物だけでも十分に心豊かに生活をしていくことは可能です。
「ミニマリスト」というのは断捨離をさらに突き詰めた先に登場したモノを持たないライフスタイルをしている人のことを言います。
ミニマリストを特集した記事も雑誌やブログで広く取り上げられており、がらんと殺風景な部屋の中でほとんど布団とテーブルしかないような生活をしている様子が紹介されています。
この「何もない」という感覚があるのがミニマリストの特徴で、ただモノが少ないのではなくほとんど品物自体がないという状態を目指します。
究極的にはアパートの内見に来たときとほとんど変わらない状態のまま生活をすることとなっており、洋服も毎日ローテーションで交換する数枚しか持たないようにします。
▼ミニマリストを目指すメリットとデメリット
ミニマリストが急激に推奨されるようになったのは、現代人のストレス過多が背景にあります。
毎日生活をしているとどうしてもたくさんのストレスを感じることになりますが、これは一日のうちに行う選択の幅があまりにも多すぎるということが原因です。
ミニマリスト生活というのはいわば意図的に一日のうちに行う選択の幅を少なくすることにより、心を煩わせることがないようにするというスタイルです。
断捨離が持っているものからいらないものを間引くのであれば、ミニマリストというのはそもそもものを生活に入れないという対策です。
ミニマリストになることの最大のメリットは、必要な選択にだけ集中することができるので、悩みの質が高くなり少々のことでストレスを貯めなくなるということです。
また持ち物を増やさないので広い部屋で生活ができ、金銭面でも出費がないので貯蓄に回せる金額が増えていきます。
一方でミニマリストのデメリットといえるのが緊急時の対応です。
もともとものを持たないスタイルというのは、自分自身が健康で社会が正常に回っている場合にのみ維持できることです。
病気になったり自然災害が起こったりして生活を自力だけで行えなくなってしまったとき、何もない部屋では対応をしていくのが難しくなります。
またミニマリストは特殊なライフスタイルであるため、一緒に生活をする夫・妻や子供も必然的に巻き込まれてしまいます。