マイホームと賃貸、お得なのはどっち?
▼マイホームを購入するメリットとは
かつてマイホーム購入は、一般的なサラリーマン世帯が必ず通るライフステージの一つでした。
しかし今は、家族の形の多様化やマイホームを持つことにより発生する莫大なローンの問題もあり、あえて住宅を買わないというスタイルを選ぶ人も増えてきています。
その一方で、やはり家庭を持ったなら自分の家を買いたいという希望も根強く持たれており、マイホームを買う派vs買わない派の派閥論争が起こることも。
まず、マイホームを購入する最大のメリットは、自分で自由に家を作ることができるということです。
賃貸住宅はいくら長く住んでも他人の所有物ですから、ペット飼育やリフォーム・設備改造も自由にできない上、大家さんの都合により最悪家を出なければいけなくなってしまう場合もあります。
個性的な家に住みたいという人にとっては、マイホーム購入は必須と言っても過言ではないでしょう。
部屋のレイアウトはもちろん、「カフェ風のデザインにしたい」「家事がしやすい家にしたい」など、その人のライフスタイルや好み、願望を叶えられるのがマイホームを持つメリットでもあります。
また、マイホームを所有しているということは、他の融資を受ける場合の担保があるということになりますので、事業をしている人などにとっては大きな強みです。
よく言われることですが、マイホームを購入するというのは品物を手に入れるということではなく「資産」に現金を変えることでもあります。
現金ではなく「家」として形を持っている資産を変えるということなので、単純に考えて持っている資産額のトータルは変わらないということになります。
▼賃貸住宅を選ぶメリットとは
持ち家派が劣勢になってきた理由の一つとして、上記の「資産」の計算が合わなくなってきたということがあります。
例えば1000万円で住宅を購入した場合、現金で1000万円が減る一方で1000万円の価値のある不動産が手に入るので損をしたということにはなりません。
土地価格というのは景気の動向に左右されるものなので、好景気のときには購入時1000万円だった物件が数十年後には2000万円の価値を持つことになったりします。
ところが不景気になると土地価格は年々下落していくため、1000万円で購入した物件がわずか数年で500万円の価値にしかならなくなるということもあります。
住宅ローンを融資する銀行や金融機関は、もし何らかの事情によりローンの返済が難しくなった場合その物件を売却して残金を相殺するというしくみをとっているのですが、購入時よりも資産価値が下がってしまっていると売却をしてもオーバーローン状態となってしまいます。
それに比べて賃貸住宅の場合、仮に家賃が滞ってもそれ以上の負債を求められることはありませんので、生活費の計算がしやすいというメリットがあります。