引越し先を安心して選ぶために!チェックすべき治安情報とポイント

引越し前に確認したいのが”住まい周辺の治安”です。女性の一人暮らし、子どものいる家庭、初めての一人暮らしなどでは、安全面は重視したいポイントではないでしょうか。
今回は治安のチェック方法や地域が安全であるか確認する方法についてご紹介します。安心して暮らすためにもぜひ参考にしてください。

新居がある地域の治安情報の調べ方

まだそこに住んでいない状況でも、治安を確かめる方法はあります。

ネットで確認する

地域の治安はインターネットからでも確認できます。
警視庁や自治体が発表している犯罪情報マップや交通事故発生マップには、過去の犯罪や交通事故が発生した場所が確認可能です。
また、自治体が発表しているハザードマップでは、洪水や津波、高潮など自然災害の発生リスクもチェックできます。

不動産会社に聞く

治安を気にするならまず、不動産会社に治安の良いエリアに住みたい旨を最初に伝えておきましょう。
もし、気に入った物件があったとしても治安が悪ければ、検討しなおさないといけなくなるかもしれません。そのため、物件の候補にする前に言っておく必要があります。
不動産会社は治安の良いエリア、悪いエリアというのはある程度情報を持っているので、落ち着いた地域を紹介してくれるでしょう。

実際に歩いてみる

可能なら、その土地を実際に歩いてみましょう。近所の人通りは多いのか、空き家が多いのかなど実際に歩いてみなければ分からないことが多くあります。
引っ越し先の周辺だけではなく、最寄駅から引っ越し先の場所まで歩いてみてもいいでしょう。
また、昼と夜で人通りや雰囲気が大きく変わることもあるので、昼だけではなく夜、平日と休日など時間帯や曜日を変えて確認してみてください。

治安の良し悪しの見極め方

実際に歩いてみて雰囲気だけではわからない所があるかもしれません。簡単に治安を見極める方法を紹介します。

コンビニのトイレが使えるか

コンビニは大抵、どこの地域にもあるので、その地域の雰囲気を映し出す鏡といえます。来店する客層で雰囲気がわかるかもしれませんが、見ておきたいのはトイレです。
治安の悪い地域は防犯の意味でトイレの貸し出しを行っていません。このようなコンビニがある地域は治安がいいとはいえません。
ただ、一店舗だけで判断せず、複数のコンビニを見て回ってみましょう。

警告や注意喚起の看板が多い

「ひったくり注意」や「落書き注意」など警告の看板があったりします。注意喚起の看板があるということは、そういった事件が過去にあったということです。
こうした地域の場合、警察が重点的にパトロールをしている場合があります。警官がいるから安心だと思わず、できれば避けたほうがいいでしょう。

落書きが多い

壁や店舗のシャッター、公衆トイレで見かける落書きが多い場合は要注意。犯罪である落書きが多いということは、人目に触れにくい場所であると表しています。
落書きは繁華街や路地裏など寂れた場所に多いので、雰囲気はあまりよくありません。

物件の安全性を確認するポイント

引っ越し先の物件もより安全で防犯性の高い物件を選びたいところです。周辺の治安がよくても完ぺきではありません。
物件の安全面についても確認していきたいところです。

見通しの良さや侵入経路を確認

空き巣は人気の少ない場所を好みます。そのため、物件が見通しの悪い場所に位置している場合、空き巣の標的にされるかもしれません。
また、エントランスにオートロックや監視カメラがあったとしても、裏口や非常階段が無施錠だとそこから進入されてしまうリスクがあります。
物件は見通しが良く、すべての経路が施錠されているか確認しましょう。オートロックではない場合、通路が死角にならないような物件を。

鍵の種類を確認

古いタイプの鍵を使用している場合、複製しやすくピッキングにも遭いやすくなります。どのようなタイプの鍵を採用しているのか、あらかじめ確認しておきましょう。
ピッキングされづらいといわれる鍵はカードキー、電子ロック、ディンプルキー、ロータリーシリンダーなどがあります。
カードキーは、鍵穴がないのでピッキングできません。電子ロックは暗証番号や指紋認証を使うものでこれも鍵穴がないので防犯性に優れています。
鍵穴はありますがディンプルキーやロータリーシリンダーは複雑な構造のため、ピッキング犯は敬遠しがちです。
さらに鍵穴が二つあればピッキングにかかる時間が二倍になるので、さらに安全性がアップします。

2階以上

部屋はできるだけ2階以上を選びたいところです。1階の部屋は避けるべきですが、2階上だからと油断はできません。
エアコンの室外機などを使って進入してくる場合があるので、2階以上の部屋であっても内見の際はベランダから外を見て、侵入されやすい経路はないか確認しましょう。

防犯シャッター、防犯ガラス

窓に防犯シャッターが付いている物件も安全性が高まります。窓ガラスを割っての侵入を防げるので、もしも1階に住む場合は必須といえるでしょう。

マーキングサインがないか確認

マーキングサインとはその物件に住む人の属性や状況を記録するために、空き巣などが使用しているものです。
郵便受けや表札、ドア付近、ガスメーターなどに記号やアルファベットでメモを残しています。マーキングサインがあるということは、空き巣が狙っている可能性があるため、形跡がないか確認しておきましょう。

不審者や空き巣などに備える対策

あいさつには犯行をためらわせる効果がある

あいさつはご近所や地域住人と相互認知やコミュニケーションを作る機会をつくり、つながりを深める効果があります。
周囲とつながることで、自然にコミュニティが形成され、地域外の人に対してチェックする機能が働くようになるのです。
このチェック機能は防犯に効果を発揮します。空き巣などは犯行前に必ず下見をするのですが、犯行を諦める理由が、声をかけられたりジロジロ見られたということでした。
知らない人へのあいさつは抵抗があるかもしれませんが、簡単な声掛けから始めてみましょう。

地域の掲示板、回覧板、地域新聞等をチェック

地域で実施されている活動を知るには、地域の掲示板や回覧板、地域新聞などをチェックします。
こうした地域情報を扱う媒体は、警察や行政、防犯ボランティアの様子について紹介されているケースもあり、地域周辺の情報収集に役立ちます。

防犯グッズについて

スタンガン

電気を流すことで、大きな音や光を出し相手を威嚇または撃退する護身用具です。
スタンガンには日本護身用品協会が定める基準をクリアし、認定された商品があります。スタンガンを選ぶなら、認定ラベルの貼られたものにしましょう。

催涙スプレー

刺激物を含んだ液体を相手に噴射し、激痛を与え動きを封じる道具です。相手に後遺症が残らないようになっているので、もしもの時はためらわずに使いましょう。
多くの催涙スプレーには飛距離が表示されているので、飛距離が3m以上のものを選ぶといいでしょう。

特殊警棒

伸縮式の金属製の警棒です。20cmほどに収納でき、伸ばすと50~60cmになります。
強烈なダメージを与えることができるため、正当な理由なく持ち運ぶのは軽犯罪法に抵触する恐れがあるので注意しましょう。

さすまた

防犯グッズの中でも侵入者や不審者の時間稼ぎに使えるのが、さすまたです。叉護杖(さごじょう)とも呼ばれる2~3mほどの柄にU字型の金具がついた護身用具です。
古くから侵入者から守る防犯グッズとして広く普及しており、都内の公立学校の80%に配備されています。
ただ、二人以上で使うことが基本なので、一人暮らしの場合は向いていません。

引越し後の注意点と対策

新居に引っ越した後の防犯対策も大切です。引っ越した後に確認したいポイントについて見ていきますしょう。

鍵はきちんと交換されているか

賃貸の場合、新築を除き引っ越す前に他人が住んでいたことになります。ほとんどは住人が変われば鍵も交換されますが、まれにそのまま使っている場合があるのです。
前の住人から鍵は回収しているはずですが、スペアキーを使っていたら簡単に侵入できてしまいます。そのため、鍵はきちんと交換されているか確認しましょう。

盗聴器や盗撮器が仕込まれていないか

盗聴器や盗撮器は簡単に購入できる時代です。気づかぬまま仕込まれている恐れがあるので、引っ越したらまず盗聴器や盗撮器が仕込まれていないか確認しましょう。
コンセントや照明器具、エアコン、換気扇などに仕込まれている場合が多いです。

一人暮らしと思わせない

特に女性の一人暮らしは犯罪に狙われる可能性があるため、一人暮らしだと思わせない工夫が必要です。
例えばカーテンは無機質なものにしたり、表札は男性の名前を書いたり、男性物の服や下着を干すなどして工夫するといいでしょう。
一人暮らしではないと見せるだけでも効果があります。

窓に補助錠をつける

窓に補助錠をつけると安心です。補助錠はホームセンターで購入できる安価なもので構いません。簡単に設置でき、窓からの侵入を諦めさせることが可能です。

まとめ

引越し先の地域情報や物件の安全性を事前に確認することは、引越しの前提条件とも言えるほど重要です。
特に、犯罪が多発している地域や治安が悪い物件に住むことは、身体や財産を危険にさらすことになるため、避けるべきです。
引越し前に地域情報や物件の安全性を確認することで、不安を取り除くことができるだけでなく、自分自身や家族の安全を守るために、必要な対策を考えることができます。
また、物件の安全性を確認することで、不具合や欠陥などの問題を事前に把握し、引越し後に手間や費用をかけずに済む場合もあります。
引越し先を選ぶ際には、地域の治安情報や物件の防犯設備、周辺環境の安全性など、様々な視点から情報を収集し、慎重に判断することが大切です。
引越し前にしっかりと情報収集し、安全面を確認することで、安心して新しい生活をスタートすることができるでしょう。
引越し後も防犯対策を徹底することは、引越し前と同様に大切なことです。